事例紹介|SENSEI よのなか学

事例紹介CASE

集英社

集英社について

株式会社集英社(以下、集英社)は1926年創立の総合出版社です。特にマンガを中心としたエンタメ分野の充実は強みであり、そのコンテンツはアニメ、映画、ゲーム、商品化などのマルチメディア展開や、デジタル戦略により、日本にとどまらず世界的な知名度を得ています。

この記事では、学校の先生が抱えていた課題を解決する手段として、「ほめ言葉スタンプ」と「フリー素材」を学校に浸透させることにより、次世代ファンの育成に繋げた集英社の事例をご紹介いたします。「SENSEI よのなか学実施」までの経緯と導入理由にせまるべく、週刊少年ジャンプ編集部に所属する内藤氏にお話を伺いました。

 

 

所属部署や内藤氏の担当業務について

週刊少年ジャンプ編集部はジャンプに連載されている漫画に関連する業務全般を担当している部署で、自分は『ONE PIECE』を担当している一人です。業務範囲は幅広く、原稿を受け取りに行くことにはじまり、グッズの監修、アニメの宣伝、マーケティングコラボキャンペーンなど作品に関わる業務を幅広く担当しています。

 

 

これまで実施してきたマーケティング

『ONE PIECE』は23年と長期間連載されているものの、有り難いことに未だ多くの読者に楽しんで頂けています。2009年前後に連載されていた頂上戦争編、劇場版で言うとアニメ映画”ONE PIECE FILM STRONG WORLD”が上映された時期は凄まじい人気で、コミックスの初版で405万部まで達しました。その頃はまだSNSの浸透も浅く、テレビなど大手メディアが強かったため、みんな同じコンテンツを見て、同じ話題で盛り上がるような世界観だったと思います。

その後SNSの活況で多様化が進んでいくなかで、マーケティングの手法も変化していき、数年前からSNSを活用したマーケティングキャンペーンなど新しい施策に取り組むようになりました。TwitterやYouTubeの活用をはじめ、LINEスタンプの版権フリー化、アフレコチャレンジなど、読者がみんなで『ONE PIECE』というコンテンツを楽しめるように、と思っています。

 

抱えていた課題感とよのなか学導入の理由

連載スタート当初『ONE PIECE』を読んでいた方々は大人になり、お子さんを持つ世代になっています。親子でも楽しめるように、『ONE PIECE』への門戸を広く多様に設けたいと考えています。巻数も増え、アニメも長くなってきた中、「100巻を迎えようとしている『ONE PIECE』を新しい世代にどうやって届けるのか?」という課題は常に考え画策しています。

その時期にちょうど、社内のメンバーから「SENSEI よのなか学」というサービスを紹介してもらう機会があり興味を持ちました。今までも学校と繋がりを作ることに興味はありましたが、国や行政機関を通さないと実現できないと思っていたので踏み込みきれていませんでした。しかし、ARROWSさんがもつ全国のネットワークを通して、たくさんの先生方にリーチできると思い実施にいたりました。

 

 

実施内容

ARROWSさんからご提案いただいたのは、子どもたちのノートやテストに押す「スタンプ」と「フリー素材」です。教育の現場で『ONE PIECE』のキャラクターを自由に使ってもらいたいというイメージは元からあったのですが、スタンプ施策についてはARROWSさんのリサーチからご提案いただいた、私達の想像もつかない取り組みでした。事前調査によって、先生方が自費で最も購入している備品が「スタンプ」であることが判明し、また、「採点業務」をもっと効率化したいという声も多く聞こえてきました。子どもたちにとっても、キャラクターもののスタンプを押してもらったほうが楽しいであろうと思い、実施にいたりました。

 

 

 

▼SENSEI ノート上に開設した申込みページ

 

▼今回の施策で配布したスタンプ

 

実施の結果

効果測定がしづらい企画なので、一概にどうか、とは言えないとは思っています。今回スタンプが届いた子どもたちが成長して、数年後に『ONE PIECE』に触れたとき「あの時のスタンプのキャラだ!」と、より興味を持ってもらえたらいいなと思います。個人的には今回の企画は手応えがあったと感じており、先生として働いている友人たちから、「面白い施策やってるね」「助かる!」と連絡をもらうことがありました。またメディアで取り上げられたこともあり、今までリーチ出来なかった層に届けることが出来たと感じています。

▼先生方の声

 

今後の展望

今回の企画は、先生方の課題解決という形で、読者である子供たちの現場のことをより知ることができたのでとても新鮮かつ有意義でした。今後も、学校の様々な課題を解決しながら新しくて楽しい企画を考えていきたいと思っています。